第十三巻
伊達家の女乗物【雛形(ひながた)】
▲伊達家の女乗物( 雛形 ) |
ひながた当館には、可愛らしい女乗物の雛形(ひながた)(ミニチュア)が展示されています。 これは江戸時代、伊達家の女乗物をつくる際に、実物をつくる前の雛形としてつくられたものです。 そのため、細部まで実に精巧につくられています。 乗物の外側は黒塗りで松と唐草文様に伊達家の家紋「三引両」「竹に雀」を蒔絵(まきえ)であしらい、随所に金具を取り付け豪華さを出しています。 内装は春夏秋冬に分け、四季折々の花々や鳥などがきらびやかに描かれています。 雛形とはいえ大名家の女乗物にふさわしい華やかさがうかがえます。 当時は身分格式により乗物についても決り事があり、この展示品のように唐草文様に家紋が入るような蒔絵は大名家以上に許されたものでした。 時代の粋を集めて華やかに、大名家の威信をかけてつくられた、まさに動く美術品です。 |
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